相続は財産を食いつぶす!?

2019/03/01

相続は財産を食いつぶす!?
 
 

相続について昔から「相続は3代で財産がなくなる」と言われているのをご存知ですか?
これは、相続税の重さを言い表したもので、財産があるばかりに相続税が課税され、親から子へ、子から孫へ、孫からひ孫へと代がかわるたびに財産減っていき、最後にはなくなってしまうという揶揄です。
いい形で財産を次世代へ引き継ぐには、「貯める財産」のままでは難しく、「収益を生む財産」として価値を落とさず財産評価を減らす方法を考える必要があります。
 

相続税は、課税遺産に対して課されます。遺産の資産評価が低くなれば、納税額が減ります。現金や債券、預貯金など金銭的価値がそのまま反映されるものは、資産評価を低くできません。株は時価で評価されます。現金や債券、預貯金と比べると、土地や建物といった不動産は、資産評価を抑えることができます。その方法のひとつとして、「現金で不動産を購入して(もしくは相続時に借り入れがない)賃貸物件(収益物件)にする」といった方法があります。

 
 
 

☆賃貸不動産への転換(資産組み換え)
土地と建物は相続税評価額で評価されます。相続税評価額は、時価よりも低いため相続税の負担を減らすことが出来ます。またその建物を賃貸することで貸家建付地と貸家の評価額を大幅に下げられ、相続税の負担額が減少します。

更地の土地であったり、自己利用の土地であれば、所有者の意思のみですぐに売却することが可能ですが、第三者に賃貸している建物が建っている場合にはそう簡単にはいきません。それは「建物や土地を自分の自由にできない」という賃貸物件特有の賃借人の借家権が生じているからです。

そこで、相続税評価を行う上では、居住者の借家権部分を一部考慮することで、評価額を減額することができる規定となっており、「すぐに売れない=換金価値が少し下がる」と言う考えに基づいています。
 
 

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評価額の高い財産から低い財産へ相続財産を移行させ、税金を少なくしようというのが、資産の転換による方法なのです。

 
 

現金は増える財産ではないので何もせずに持っているだけでは、ただ眠らせているのと同じです。不動産などに投資して、節税しながら収益を得る「投資する財産」だと考える必要があり、生前に贈与したり、節税対策や快適な生活のために有効的に使うことを考えてこそ、有効な財産と言えるのではないでしょうか?
 

 

相続税、消費税、所得税など税金の負担は増える一方。財産のある人は生前に賢く対策をし、防衛しなければなりませんね。