アフターコロナ後の20代の通勤時間の希望時間とは?

2020/08/16

新型コロナウイルスの流行から1年が経とうとしています。

多くの企業がテレワークを導入したことで、若者をはじめとする多くの人の通勤時間に対する意識が変化し、人と接する機会の少ない郊外に移住する人が増えるのではないかとの予測が飛び交っています。

では実際、テレワークの導入で若者の通勤意識はどのように変化したのでしょうか。
 

目次

テレワーク体験者で通勤時間短縮を希望する声が7割

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参照:株式会社学情「20代の仕事観・転職意識に関するアンケート調査」2020年6月版
 
株式会社学情の調べによると、テレワークを実施している会社に勤める20代のうち、7割が「通勤時間を短縮したい」との意向を示し、全体の半数近くがその意向を強く有しているということが分かりました。

短縮したい理由で一番多いのが、「自由に使える時間を確保したい」。
次いで「テレワークで通勤時間に負担を感じた」との回答が挙がりました。
今までは、多くの人が「会社に行くことが当たり前」であり「会社に行かないと仕事が成り立たない」状況にありましたが、今回のテレワークによって「会社に行かずともできる仕事」が注目され、「自宅での自由な時間の確保」が私生活の充実に直結するということを肌で感じる方が増えているようです。

テレワーク未体験者で通勤短縮希望は4割

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参照:株式会社学情「20代の仕事観・転職意識に関するアンケート調査」2020年6月版
 
一方でテレワークを実施していない20代にコロナウイルスによる通勤時間の希望に変化があったのかを聞くと、「より短くしたい」「どちらかというと短くしたい」と回答した割合は約4割程度にとどまる結果となりました。

上記のことから、テレワークの実施が「通勤時間」の捉え方に与えている影響は非常に大きいと言えます。

テレワークの実施でオフィスに出社する機会がほとんどなくなれば、通勤時間を加味する必要がなくなるため「都心」から「郊外」の住宅人気が高まるという予測がされていることを冒頭でお伝えしました。

しかしながら、今回の調査を参考にすると、「通勤時間が長くなっていい」という回答は全体の1割にも満たない結果となっています。

また、コロナウイルスの流行自体が収まる、ないしはコロナウイルスの有効ワクチンが開発され、脅威が収まった場合、少なくとも以前のように出社体制を選ぶ企業も出てくるであろうことも予測されます。
さらに20代はプライベートでの利便性や、終業後の時間を有効活用したいと考える人の割合も多いのではないかとの考察もあることから、郊外移住を実際に進める割合は少ないと考えられます。

さらに今回の調査では具体的な希望通勤時間についても調査結果が出ています。

20代の平均希望通勤時間は29分

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参照:株式会社学情「20代の仕事観・転職意識に関するアンケート調査」2020年6月版
 
20代の若者が希望する希望通勤時間の平均は29分となっています。

・テレワーク実施者の「45分以下」の回答が73.5%

・テレワーク未実施者の「45分以下」の回答が66.4%

こちらのアンケート結果でもわずかながらテレワーク実施者の方が「通勤時間短縮の意向」を示していることが伺えます。

まとめ

都心離れが進むのではないか、との予測がされていますが、実際に若者や単身世帯にとって都心は便利かつ、通勤時間という観点からも非常に利便性に優れている地域であるため、都心離れは現実的ではないということが今回の調査からもお分かりいただけるかと思います。

新型コロナウイルスにおけるテレワーク実施は、郊外ニーズを高めるどころか、都心ニーズをより高める結果となったのではないでしょうか。
 

参照:株式会社学情「20代の仕事観・転職意識に関するアンケート調査」2020年6月版より
参考URL:https://saleszine.jp/news/detail/1541